盆栽とガーデニング

植物を育てる事は、農業などの作物を育てることとは異なり、食べる楽しみではなく、植物育てや花を見て楽しむことに大きな違いがあります。ガーデニングは、季節の花々を楽しみながらも、プチ野菜を育てたり香りのよいハーブを育てたりと、様々な楽しみ方を行うことができます。盆栽は、以外にも歴史はかなり古く、日本には平安時代から行われてきたとされています。

古くは、盆山・鉢木・作りの松などとも呼ばれ、現在では草木を鉢や器に植え込み、より自然らしく枝ぶり・葉姿・幹の肌つや・根及び鉢、そして全体の姿を評価し、鑑賞に値するものとして親しまれるようになってきました。盆栽の特徴として、一年草などではなく、長寿の草木を利用するため、樹齢数100年といった盆栽もあり、長年にわたり作り上げながら愉しむという作品性が持ち味とも言えます。

盆栽の楽しみ方

盆栽の楽しみ方は、ガーデニングや野菜づくりなどとは異なり、その目的が花や収穫などではないことにあります。手を入れた盆栽は、作者の感性が求められるとあって、自己満足以外にも他人に評価してもらうという喜びがあります。神社仏閣などには、古いけやき・大銀杏・松・杉・桜・楠など多くの神木を見かけることがありますが、そのどれもが樹齢数100年と大木になっています。

こうした草木の特徴は、根張りと木の生長が同調していることにあり、大木を支えるためにその根っこも大きく広がっていきます。盆栽は、小さな鉢などで育てるため、鉢の大きさ以上に根が広がることがなく、根切り作業を行うことで樹高を抑えることで、ミニチュアサイズの草木を育てることを可能にしました。ただし、盆栽の難しさは、肥料や水やり以上に、草木に合わせた手入れが必要なのです。

盆栽に必要なアイテムと注意点

趣味の盆栽は、基本的に毎日の水やり以外はあまりいじる必要はなく、いったん鉢を完成させてしまえば、手入れは比較的楽と言えるでしょう。盆栽を行うにあたって、必要な道具となるものは、手入ればさみ・ペンチ・木べら・ピンセット・ブラシ・銅線・水差し・手袋・盆器などがあり、そのほかにも便利な道具が売られています。また盆栽の土は、専用の水はけのよい土や石を使いますので、その草木にあったタイプのものを選びます。

注意点としては、夏の日差しを避けるためにも、寒冷紗などの日よけが必要で、鉢はコンクリートの上や水の受け皿などを置いてはなりません。これは、鉢の中を高温にさせないための工夫で、草木を枯れさせないためにも、環境を整備しておく必要があるのです。盆栽とはいえ、生きた草木を育てていますので、命あるものとして取り扱うことを心がけていきます。